西行桜 ― さいぎょうざくら ―

  • 作者 世阿弥
  • 素材 「玉葉集」「山家集」
  • 場所 洛外西山 西行庵(現・京都市西京区大原野)
  • 季節 春
  • 演能時間 約1時間30分
  • 分類 3番目 老人物

■登場人物

西行桜
シテ・・老桜の精
面:雛尉、石王尉の類
装束:風折烏帽子、白垂、無色厚板、色大口、単狩衣、黒骨無紅扇
ワキ・・西行上人
装束:角帽子、小格子厚板、白大口水衣、数珠、墨絵扇
ワキツレ・・花見人
装束:段熨斗目、素袍上、 小刀、鎮扇
ワキツレ・・同行者
装束:無地熨斗目素袍上 、 小刀、鎮扇
アイ・・能力
装束:能力頭巾、縷水衣、括袴、脚半、鎮扇

■あらすじ

■小書

比多杖之伝(観世流)、杖之舞(観世流)、杖之型(宝生流・金剛流)、素囃子(観世流)
彩色(観世流)、序之拍子(金春流)、流木留(金剛流)、脇留(観世流)

■舞台展開

  1. 桜の老木に見立てた作リ物が後見によって出される。
  2. 西行上人(ワキ)、能力(アイ)の登場。西行が能力に、今年は庵室の庭を人に見せないつもりであると述べる。
  3. 花見人(ワキツレ)の登場。下京辺りに住む者が、西行の庵室の花が盛りだと聞いたので、花見の人々を伴って見に行く旨を述べる。
  4. 花見人が庵室へと到着し、案内を乞う。能力は花見禁制であるが西行の御機嫌を見て言ってみるから、しばらく待つように言う。
  5. 西行は、草木国土と仏法の縁について感慨にふけっている。
  6. 能力が西行の御機嫌が良いことを確かめ、都からの花見人が来ていることを伝える。西行は、遥々来たのだし花を愛する心を慮って、一行を庵室へと招き入れる。
  7. 西行は心静かに過ごしていたところを俗の花見人たちに妨げられてしまったので、『花見んと群れつゝ人の来るのみぞ。あたら桜の。とがにはありける』と歌う。花見人と共に花の下で仮寝をする。
  8. 西行の夢の中、老木から老翁(シテ)が現れる。老翁に「桜のとがとは何か」と詠歌の心を聞かれた西行は、浮世を厭う山住まいなので貴賎群集が厭わしいという心を詠んだと応える。老翁は「桜は非情無心の草木なので花に浮世のとがはない」と言う。西行が老翁に花木の精かと尋ねると、老翁は老木の桜の精であることを明かす。
  9. 老桜の精は西行に逢えたことを喜び、名所の桜を讃めて、舞を舞う。
  10. 夜が明け、老桜の精は別れを告げて消えて行き、西行の夢も覚める。

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曲目解説