鵺 ― ぬえ ―

  • 季節 春・4月
  • 時代 平家全盛期
  • 演能時間 約1時間分
  • 分類 五番目物 鬼物 切能 太鼓物

■登場人物

前シテ・・・舟人

面:淡男、怪士
装束:黒頭・無地熨斗目水衣・墨絵扇・水棹

後シテ・・・鵺の亡霊

面:猿飛出 または小飛出
装束:赤頭・厚板・法被半切・修羅扇・打杖

ワキ・・・旅僧

装束:角帽子・無地熨斗目水衣・数珠・墨絵扇

アイ・・・里人

装束:狂言上下

■あらすじ

旅僧が芦屋の里に着き宿を乞うが断られ、洲崎の御堂に泊まる。里人からそこには夜な夜な光る怪しげなものがくると聞かされる。そこへ異様な姿の舟人が船を漕ぎいだし現れ、不審に思い声を掛けると、自分は頼政の矢先にかかって命を落した鵺の亡霊であると名乗り、退治された時の様子を語る。僧は成仏を勧めるがまた波間に姿を消してしまう。里人に頼政の鵺退治の話を聞いた僧が読経していると鵺の亡霊が現れ供養を感謝し、自分の行いを懺悔する。その後頼政は名をあげ主上より御剣を授かったが、一方自分はうつぼ舟に押し込められ淀川に流され我が身は成仏できないと言い、僧に再び回向を頼み海の彼方へと消え失せる。

■みどころ

有名な源頼政の鵺退治を題材としているが、鵺を主人公にして哀感ただよう詩情豊かな作品。 前場は座って語る部分が多いが、詞章にあった動作で物語を表現し、後場は鵺が射落とされる勇壮な描写、 頼政の武勇を称える所、そして流され敗れ去ったものの哀愁と展開する。

■ワンポイントアドバイス

鵺・・・「トラツグミ」の別名、と辞書にあるが、実在しない想像上の怪物。 頭は猿、胴は狸、足は虎、尾は蛇、声はトラツグミに似ている。

■小書

白頭(観世・金春・金剛・喜多・宝生)

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曲目解説