安宅 ― あたか ―
- 作者 観世小次郎信光
- 素材 「義経記」
- 場所 加賀国 安宅(現・石川県小松市安宅町)
- 季節 初春
- 時 文治三年 二月
- 演能時間 1時間40分〜50分
- 分類 4番目物 現在物
■登場人物
- シテ・・・武蔵坊弁慶
- 装束:兜巾、厚板、白大口、又は半切、水衣、篠懸、刺高数珠、山伏扇、巻物
- 面:直面
- ツレ・・・義経の郎等
- 装束:兜巾、厚板、白大口、縷水衣、篠懸、刺高数珠、中啓
- 面:直面
- ワキ・・・富樫某
- 装束:梨子打烏帽子、白鉢巻、厚板、直垂上下込大口、中啓、太刀
- 子方・・・源義経
- 装束:兜巾、厚板、白大口、水衣、篠懸、中啓 --- 笈、男笠
- アイ・・・強力
- 装束:兜巾、厚板、括袴、脚絆
- アイ・・・従者
- 装束:厚板、狂言裃
■あらすじ
源義経主従一行十二人は、頼朝の追及を逃れるため山伏姿に変装して奥州へと下向する。頼朝は国々に新しく関所を設け義経を捕らえようとする。加賀の国・安宅の関にさしかかった山伏一行を怪しむ富樫に、武蔵坊弁慶が東大寺再建の勧進の為と説明する。弁慶は持ち合わせの巻物を勧進帳と偽って読み上げ、通過を許されるのだが、強力に仕立てた義経を見咎められてしまう。しかし弁慶の機転と郎等一同の豪勇によって威圧し、その場を切り抜ける。関を過ぎ安堵している一行に、富樫が後を追って先刻の無礼の詫びと言って酒を持ってくる。弁慶は油断せず、酒宴の席で延年の舞を舞い、早々に一同をうながして陸奥の国へと下って行く。
■小書
勧進帳・酌掛・延年之舞・瀧流