芦刈 ― あしかり ―
■登場人物
シテ・・・日下左衛門
面:直面
装束:段熨斗目・白大口・
水衣・男笠・竹に掉した芦・男扇
・物着に水衣脱ぎ掛直垂・侍烏帽子を着る・神扇
ツレ・・・左衛門の妻
面:小面
装束:紅入唐織-着流
ワキ・・・従者
装束:段熨斗目、素襖上下
ワキツレ・・・供人
装束:段熨斗目、素襖上下
アイ・・・難波の里人
装束:長裃
■あらすじ
津の国・日下の左衛門は貧乏で夫婦別れをせざるをえなかった。妻は都で貴人に乳母として 仕え生活も安定し、ある日従者を伴い里帰りに難波の浦へ戻り夫の行方を尋ねる。そこへ 落ちぶれて芦売りとなった夫が現れ、妻の一行とは知らず面白く囃しながら芦を売り、昔仁徳 天皇の皇居があった御津の浜の由来を語り笠尽しの舞<笠之段>を見せる。やがて芦を手渡す 所で妻だと気付き、己の有様を恥じ身を隠す。妻は自ら夫の心を解きほぐし和歌を詠み交わし 別離後の恋しさを語り合い、めでたく再会を果たす。男は装いも新たにして和歌の功徳を称え 祝儀の舞<男舞>を舞い、夫婦仲良く連れ立って都へ向かう。
■みどころ
和歌の徳で夫婦めでたく再縁を果たすのが主題。 零落した夫と妻の出会いが山場であるが、御津の浜の網引きと笠踊りをうまく舞台芸に 取り入れている。シテの物着によって自然と2場に分かれ、前半では物狂いの登場で<カケリ> <名所教え><笠之段>、後半では<男舞>と盛沢山の見せ場で構成されている。
■小書
なし